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※このページの情報は、2013年取材当時のものです。
(株)アイ・エッグファームは、現在エフコープ産直赤たまごの産地となっています。(2017年11月)

玄海国定公園の中にある大規模農場で、環境に配慮しながらしっかり育てた「エフコープ産直白たまご」
ずいぶん大きな農場なんですね。驚きました。「(福岡市西区西の浦(株)アイ・エッグファーム 武井さん)向こう側には53760羽の鶏がいる鶏舎が6棟あります。こっちの手前側はGPセンターといって、たまごをきれいに洗って選別包装する加工場になっています。」 すみません、GPセンターって何の略か教えていただいてもいいですか?「グレーディング・アンド・パッキングセンター、たまごの格付けと包装を行うという意味です。」ああ、そうだったんですね。たまごの農場に行くと皆さん普通にGPセンターっておっしゃるんですけど、いったい何の略なんだろうって思っていて…。「我々にとっては当たり前の言葉ですけど。一般の方にはなかなかわからないですよね。」 スッキリしました。ありがとうございます(笑)。ところで、たまごの産地には取材で何ヶ所か行きましたけど、こんなに大規模なところはなかなか…。「そうですか。鶏舎は8年前に新しくしたので、確かに近代的ではありますね。GPセンターは清浄区と非清浄区に分かれていまして、従業員も両方を行き来はできないんです。」へぇ〜。 「非清浄区というのは、産まれたたまごが農場からやってきて、洗浄までを行うエリア。清浄区は洗卵したものを何段階も検査してパック詰めするエリアです。」行き来できないっていうのは、防疫の関係ですね?「そうです。万が一のことを考えるとやっぱり。」ですよね。今は鶏舎の中に入れない農場もかなりありますし…。「うちもそうなんです。だから外から鶏舎を見ていただくしかできなくて…申し訳ないんですが。」いえいえ、大丈夫です。 「実は見学自体も、10月からはNGなんですよ。」え?「秋から冬にかけて、インフルエンザが流行する時期は…。」そうでしたか!じゃあ今日はぎりぎりセーフ(笑)。それにしてもこの場所、いい環境ですね。糸島半島にあって、海のそばで。「そうですね。ドライブコースですよね、糸島半島って言ったら。実はここ、玄海国定公園の中なんです。」あ、そうなんですね。 「だから、環境の面でいろいろ相当厳しくて。たとえば、工場から排出する水は飲めるぐらいまで浄化しないといけないとか。」なかなか厳しい…。「ずっと昔はね、そういうのほとんどなかったから。」でしょうね。 「その頃の農業排水には栄養分も含まれていたから、漁師さんたちから「この辺の海はあわびがよく育つ」とか言われていたそうでしてね(苦笑)。」感謝こそされ…(笑)。「まぁでも、今ではきちんと設備をととのえて自然環境にやさしい管理ができてるからこそ、こんな恵まれた環境の中に農場も持てているわけですしね。」ええ、ええ。「とまぁ、そんなわけで、さっそくGPセンター行きましょうか?余談が長くならないうちに(笑)。」お願いします。 さっそくGPセンターへ!「ここが清浄区になります。」広いし…きれいですね。 「ここから向こうは非清浄区。今日は非清浄区には行けないんですが…。まず、農場から産まれたたまごが自動で次々に入ってきて、しっかり洗浄します。」洗浄はどんなふうに?「水の中で、ブラシでしっかりと。」その作業がこの壁の向こうで行われているんですね。 「はい。で、洗ったたまごがここに流れてきて…。」清浄区の始まり始まり(笑)。「汚れが残っているたまごは抜き取って、きれいになったたまごには風を送って乾燥させます。」 はい。「これが汚卵検査装置。卵殻が汚れているたまごを、さらにカメラでチェックして除去します。」なるほど。「そして、次はひび卵検査装置にかけます。」ひびが入っていないかどうかを調べるんですね。 「そうです。小さくて見づらいんですが、あの棒が小型のハンマーみたいになってて、表面を速いスピードでコツコツ叩いてひびをチェックするんです。」ずいぶん細かい振動ですね。「で、こうやって流れてきて、ここで紫外線殺菌。見つめないでくださいね。目を痛めますから。」あ、わかりました。 「最後は血卵検査。中に光を当てて、もしも血が混じっていたら、血中のヘモグロビンが反応するようになっています。」なるほど。で、ここからやっと選別して、包装して。「選別と包装はコンピュータ制御で。」 それにしても検査の種類が多いんですね、たまごって「こればっかりはね、そうですね。たまごはひび割れもわかりにくいし中が見えないし。だから入念にやっておかないと、台所で割ってみたらあれ?おかしい、なんてことになると大変ですから。」そういえば、子どもの頃は血卵とかたまにあったし、割ってみたら黄身が二つ入ってるたまごもけっこうありましたけど。「二黄卵ですね。」あれはうれしかった。当たりをひいたみたいで(笑)。 「でも、残念なことに二黄卵は規格外になります。」そうなんだ…。 選別はサイズごとに?「今はサイズごとっていうのはほとんどないですね。以前はSとかMとかLで分けてましたけど、今は総量で。」そういえば最近、サイズ表示って見かけないですね。 「サイズで分けるとね、どうしても偏りが出てしまうんです。余ったり足りなくなったりしないように。お前はMサイズを産んでくれよとか、鶏に頼むわけにもいかないし。」(笑)たまご業界もそうやって進化しているのですね。 「そういうことです。」たまごに日付のシールを貼るのも自動なんですね。「スピーディーでしょう。こうやってサーッと…。もちろん完成品は最後に1パック1パック、従業員がチェックしますけどね。」ちなみに、GPセンターで1日に処理するたまごの量ってどれくらいなんですか? 「月に1000トン弱ぐらいだから…個数にすると、えーっと、1日で50万個〜60万個ぐらいですかね。」すごい数ですね「でも、ひと月に出荷する1000トンのたまごのうち、20トンは加工用なんですよ。」加工用?「温泉たまごとか、ゆでたまごとか。温泉たまごはエフコープの店舗でも扱っていただいてますよ。特に夏場は、冷たい麺とかサラダの上にトロッとのせて。」 はいはい! おいしいですよね! ちなみに、たまごは毎日エフコープにどれくらい出荷されているんですか?「福岡方面の店舗用に500パック、ですね。」毎日?「はい、毎日です。」いやぁ、それだけ膨大な数のたまごが日々、産まれているってことですよね。あの鶏舎で。「よく考えたら驚きですよね。あ、今日は鶏舎には入れませんが、担当者がおりますので、話はお聞きできると思います。鶏舎に行きますか?」はい、行きましょう!「防疫の関係で、ぐるーっと遠回りしなくちゃいけなくて…。建物はそばにあるんですが、遠くてスミマセン。」いいえ、いいえ。 さっそく成鶏舎へ!「成鶏舎担当の久保と言います。」「(成鶏舎担当久保さん)久保です。よろしくお願いします。」こんにちは。よろしくお願いします。いつもはここでどんな作業をされているんですか?「鶏の状態を見てまわったり、餌をチェックしたり、掃除をしたり、こまごまとね、あります。」 一番気をつけているのは…。「やっぱり病気でしょうね。常に観察して、様子がおかしいのがいたらすぐに医者に連絡して…。鳥インフルエンザの心配な時期は、特にそういうのが厳しいですね。」そうか〜。「あとは、そうですね、サルモネラ菌なんかを絶対に持ち込まないようにするための衛生管理ですか。鶏舎の中に入る時は上から下まで全部着替えないといけなくて。」厳重に。「はい、完璧に。」 ところで、農場ではひよこから育てているんですか?「今はひよこの育成はやってないですね。120日令の鶏を購入して、ここで育てます。やっぱり最初が肝心なので、生まれて120日間は専門家の手でしっかり健康な鶏を育ててもらって…。」ふんふん。で、120日令でやってきて、たまごを産み始めるのはどのくらいから?「個体差がありますが、145日令ぐらいになるとだいたい半数の鶏が産み出しますかね。」そうか。「点灯管理って知ってますか?」いえ。 「鶏は明るくないとたまごを産まないんです。だから、鶏舎の照明の点灯時間を毎日少しずつ長くして、産卵を促すんですよ。」へぇ。鶏は午前中によくたまごを産むって言いますけど、光の関係もあるんですね。「鶏は普通、1日に1個のたまごを産んで、それが数日続いたら1回お休み、となるんです。たまごが1個できるのに24時間プラスアルファの時間が必要だから。」だから産卵率100%はあり得ない?「もちろん、それに年をとってくると産卵率もだんだん下がりますしね。」 そうかそうか。いや、ありがとうございます。いろいろ勉強になりました!「いえ、こちらこそ。」「話は変わりますが、今だいたい、1日1個たまごを食べる人が日本人の場合は全体の約8割ぐらいになるそうなんですよ。」8割っていうと、かなりの数になりますよね。「そうですね。今後のTPPのゆくえ如何によっては、外国産のたまごもきっと増えてくると思うんですが…。」そうなりますよね。 「でも、そうなっても我々は勝負できると思っています。私たちの勝負どころは、日本の、こうして皆さんの近くで作っているたまごということで。安心で安全なテーブルエッグという強みを生かして。」そう思います。「餌にもこだわって、これだけの管理をして、従業員たちも努力して、いいたまごを作っていますから。そこは生協の組合員の方にもわかっていただけると思います。」もちろんです!私たちも組合員さんに、こんなふうに生産していますっていうのをできるだけ詳しく、正確にお伝えしたいと考えていますし。「我々のたまごには絶対の自信があります。これからもいっぱい食べてください!…って、つきなみですかね(笑)。」大丈夫です(笑)。だって、それがすべてですからね。そのままお伝えします(笑)。 (株)アイ・エッグファームは こんなトコロ。広々とした農場は糸島半島の真ん中に位置。高台にある駐車場からははるかに青い海を望むことができます。糸島といえば、快適なドライブルートが続く今、福岡で最も人気の観光スポットです! 「エフコープ産直白たまご」取扱い生協

FCO-OP
(店舗のみ)


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