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※このページの情報は、2013年取材当時のものです。

風がそよぐとびきりの自然環境と、上質の餌が決め手!白川養鶏場の「ぼくら産直特卵」
(産直品インタビュー:熊本県水俣市 白川養鶏場 白川 治さん)「わざわざこんなところまでお越しいただいて…。途中、迷いませんでしたか?」だんだん山奥に入って行くものですから、あれ?って(笑)。でも、あの看板があったのでわかりました。ちゃんとりんごマークと生協名が書かれてあったので。 「うちで作ったんですよ。生協に許可をいただいて。生協のたまごを作ってるっていうのは誇りだから、ちゃんと看板を掲げようと。」鶏舎がきれいですね。まだ新しい。 「4年前に建て替えたんです。どうぞどうぞ。鶏は午前中にどんどん産むから、今なら鶏舎の中にいっぱいたまごがありますよ。」おじゃまします。へぇー、中もきれいですね。 「こっちの白い鶏のたまごはカタログに載せていただいてるやつ。赤い鶏のたまごは店舗用です。」こうやってベルトにたまごが乗って…。 「GPセンターへ運ばれていきます。1日に28,000個ぐらい産まれますね。」それにしても明るい鶏舎だなぁ。「セミウインドレス鶏舎といって、気温とか気候とか、湿度を見て網戸のついた窓を開け閉めできるタイプです。」 そうですね。「鶏舎の造りはいくつかあって。窓がないウインドレスとか、壁を設置せずにほとんど外と同じ環境で育てる開放鶏舎とか…。」ウインドレスは中の温度とか湿度を人間がコントロールできるけど、外界とは完全に隔てられてしまう。 開放鶏舎は自然に近い環境ではあるけれど、人がコントロールできない・・・ってことですよね。いくつか鶏舎をまわって学びました(笑)。「その通りです(笑)。うちがセミウインドレスにしたのはね。ほら、これこれ。」 これ? もしかしてこの風?「わかりますか? いいでしょう。」いや、さっきから涼しいなーって思ってたんですよ。鶏舎に入った時から。風がすうすう通ってるから。今日はけっこう暑いのになぁって。「いやもう、この風がね、うちのいちばんのウリなんです。この辺は夏でも平均気温が25度ぐらいで、ほとんど毎日風が通ってるから、鶏にも快適です。」 鶏は暑さに弱いから、夏がこれくらい涼しければ…。それに臭いもないし。広くて清潔だし。「今いる鶏舎は2階にあたるんです。床の下を覗いてみてください、1階の床。鶏の糞はあの床に落ちるようになっています。鶏舎の中はとにかく清潔第一。頭の上の機械の…あれもオリジナルで私が作りました。」あれ、何ですか? 「お掃除ロボ(笑)。スイッチを入れたら鶏舎に沿ってウイーンと動いてね、先に付いているほうきが鶏舎を掃いてくれるんです。」グッドアイデア(笑)! あれなら鶏の羽も鶏舎に残らない…。大発明!(笑)。換気はいいし、糞も抜けた羽も掃除してくれるし、もう天国。「この環境でいい餌があれば、鶏にとってはかなり天国ですね。」餌はどんなものを? 「生協のたまご専用の餌でですね。えーっと、とうもろこしが56%に、小麦、マイロ…これも麦の一種ですが。あとは精白米とか。ビタミンやカルシウムのバランスも考えつつ、季節に応じてカロリーを計算しながら。」季節によって変わるんですね?「夏はカロリーの高い餌、冬は食欲が出てどんどん食べるから、カロリーの低い餌に、というふうに。」日齢で変えたりもする? 「そうですね。うちでは120日齢のひよこを仕入れているので、ここに来た段階で、ベースは成鶏用の餌ではあるんですが。」120日齢ということは、ある程度大きく育った鶏を仕入れてるわけですね。そこから、たまごを産み始めるのは…? 「個体差はありますが、150日齢が目安です。産卵のピークは210日齢〜240日齢ぐらいでしょうか。」産卵はほぼ毎日?「基本は1日1個。9割がたそうです。」ところで、たまごの大きさってSとかMとかまちまちですが、あれは日齢にも関係してるんですか? 「環境や鶏の体調にも関係しますが、もちろん日齢も影響はしますよ。たとえばね、これ。初産のたまごはこんなに小さくて。サイズでいうと2Sぐらい。」かなり小ぶりですね。「産卵のピークになるとこれ、Mサイズぐらいかな。そしてLになったりLLになったり。それぐらいたまごの大きさには、
			ばらつきがあるんです。」こんなに差がある! 「初産のたまごは小さすぎて市場にはなかなか出せないんですけど、ブリンブリンしていて濃厚でおいしいですよ、やっぱり。弾力があって、黄身と白身がなかなか混ざらないくらい。」へぇ、おいしそう(笑)。そういうのをいただけるのは養鶏家の特権ですね。で、産卵はいつごろ終了になるのですか?「生協に出すのは500日齢までのたまご。本当はもっと長い期間産むんですが、農場で育てる鶏もできるだけ若い日齢に限定しています。たまごの質を落とさないためにも。」そうすると、500日齢になった鶏は鶏舎から出して…。 「いわゆるオールアウトです。鶏舎から一斉に鶏を出して、20日間ぐらいは消毒と掃除をくり返して、その後、購入した120日齢の鶏を一斉に入れます。」オールイン。「そうです。万が一の病原菌の残留を考えた、防疫のためのオールイン・オールアウトです。」GPセンターも見せていただいていいですか? 「はい、こちらから…。あ、その前にこれ。」ずいぶん大きなタンクですね。「鶏の飲み水です。地下水をくみ上げて、中に木炭を入れています。」木炭?「木炭には殺菌と浄化作用があるんです。うちのたまごはよく生臭さがないと言われるんですが、この水のおかげかなとも思っています。」水は侮れませんね。餌と同じで。 (GPセンターへ)「GPセンターはちょうど今作業のピークでバタバタしているのですが、申し訳ありません。」いえいえ。 毎日、何時から稼働しているんですか? 「朝8時前には。鶏がたまごを産み始めるのがそのくらいなので、産んだたまごはできるだけ早くパック詰めできるように。」ラインのスタートは・・・ここですね。「1.そうですね。鶏舎から入ってきたたまごをブラシで自動洗浄して、紫外線で殺菌。サルモネラ菌などを死滅させるんです。」 はい。「2.次はこっちへ。下から光をあてて透過光で血卵とかひび割れをチェックする機械です。」へぇ〜。「3.で、これは『ひび卵検査装置』と言いまして、この小さなハンマーで表面を叩いて機械が音を認識して、で、ひびが入っているたまごを取り除きます。」ふぅん。ずいぶん入念なんだ…。 「4.最後にもう一度、光のセンサーで血卵などの異常卵がないかどうかを調べて…。」パック詰めですね。「生協さんへは、店舗用のたまごは20年以上、カタログ用も15年以上出荷させていただいてます。餌にも環境にもたまごの品質にも、生協さんはかなり厳しくチェックしますけどね(笑)。でも、もともとの始まりは、「いいたまごを作りたい」といううちの考えと生協の考えがマッチしたところからの始まりでしたから。」長いおつき合いですね。 「生協のたまごにはね、どれぐらい真剣に取り組まないといけないか、どれくらい真剣に取り組まないといけないか。いつも実感しています。でも私はね、いいものを作っている自信はありますよ。」工場の看板も、その自信の表れですね。「そうですそうです。厳しい時代ですが、いいものをつくれば必ず生き残れると信じていますから。」はい。「組合員さんへは、産んだ翌日のたまごか、遅くとも翌々日には届ける仕組みになっています。だから…新鮮なのはもう当たり前なんで…。どこまでおいしいたまごを供給できるか。この仕事を始めて37年間、今も勉強し続けています。」素晴らしいです。 「自慢じゃないですが…、あ、ホントは自慢ですけどね(笑)。私ぐらいたまごを毎日を食べる人ってそうそういないと思いますよ。」(笑)どのくらい?「朝も昼も必ずたまご。目玉焼きとか玉子焼きね。夜もたまご料理は欠かせません。うちなんかね、茶碗蒸しは大きな鉢で1度に作りますよ(笑)。」すごい!「でないと間に合わないの。それを家族がそれぞれ好きなだけ取り分けて食べる。」豪快ですねー。 「息子は私の跡継ぎで、6年前からここで働いてますけど、こいつも巨大茶碗蒸し大好きでね(笑)。」ぜひ作ってみます。組合員さんにも教えたいです。「組合員さんにお伝えするなら、このこともぜひ言ってください。たまごの中のカラザ、割った時に入ってるあの白いの。あれをね、わざわざ外す人がいるでしょう? あれダメですよ。カラザっていうのは黄身と白身をつないでいて、黄身が真ん中にくる役目をしてるんですよ。すごく栄養があるから、捨てちゃいけませんよ。」了解しました!(笑) ( 白川養鶏場は、こんなトコロ)熊本県水俣市の山間に位置する白川養鶏場。そばを流れる湯出川の清流が美しく、数キロ先には湯の鶴温泉も。山に囲まれた地形は夏も涼しく、鶏に快適な環境に保たれています。 白川養鶏場の「ぼくら産直特卵」取扱い生協

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